2005年に劇場・映画祭等で観た映画は112本。 〔BEST〕 ①. ミリオンダラー・ベイビー ①. うつせみ ③. Devdas ④. What I Want My Words to Do to You ⑤. イン・ハー・シューズ ⑥. The Peacekeepers ⑦. 殺人の追憶 ⑧. ティム・バートンのコープスブライド ⑨. バットマン・ビギンズ ⑩. スター・ウォーズ エピソードⅢ/シスの復讐 ① 七十歳を越えたイーストウッドがこの作品で見せた、無駄を極限まで削ぎ落とした自由さと透明性は、ジャン・ルノワールの晩年の傑作「捕らえられた伍長」のよう。 ① とりあえずぼくにとってはキム・ギドクの最高傑作。スゴイ話、スゴイ映像、スゴイ演出。とにかくスゴ過ぎ。 ④ 第一級殺人等で長期の懲役刑に服している女囚たちに、自分の思っていることを文章で表現させる目的でアメリカの女流作家イヴ・エンスラー(日本では『ヴァギナ・モノローグ』が有名)が開いた講座の模様を記録したドキュメンタリー。罪を犯した者の心情が胸をうつ。(2003年 アメリカ 製作ジュディス・カッツ、マデリーン・ギャヴィン) ⑥ コンゴにおける国連平和維持軍の活動を描いたドキュメンタリー。平和ボケ日本人であるぼくには想像もつかない世界の現実。(2005五年 カナダ 監督ポウル・コーワン) ⑧と⑨はその日の気分によって「銀河ヒッチハイク・ガイド」「ライフ・アクアティック」「宇宙戦争」「ライフ・イズ・ミラクル」「アビエーター」「BE COOL/ビー・クール」「サイドウェイ」「アメリカ、家族のいる風景」“Broken Flowers”等と入れ替わる。 ⑩はかつての「SW」ファンとしては外せない。この位置が妥当。ラストは泣けた。 他に「モンスーン・ウェディング」のミーラー・ナーイルが撮った「悪女」(日本ではヴィデオ・スルー。サッカレーの『虚栄の市』が原作。こんな題にすんなよ)、ジャン=ピエール・ジュネの「ロング・エンゲージメント」が面白かった。後者は同じコンビによる「アメリ」より出来が良い。 廣木隆一(監督)・荒井晴彦(脚本)・寺島しのぶ(主演)の「ヴァイブレータ」トリオによる新作、今年の湯布院映画祭で観た「やわらかい生活」は公開が2006年なので来年廻し。 上記以外のドキュメンタリーでは、両親をエイズで亡くした孤児たちを描いた「Orphans of Nkandla」(ンカンドゥラの孤児たち)、リベリア内戦についての「Liberia : An Uncivil War」(リベリア 非内戦的内戦)が印象に残った。 〔WORST〕 ①. ライフ・イズ・コメディ! ピーター・セラーズの愛し方 ②. シン・シティ ③. アイランド ④. ホテル・ルワンダ ⑤. 親切なクムジャさん ⑥. THE JUON/呪怨 ⑦. ヴェラ・ドレイク ⑧. チャーリーとチョコレート工場 ⑨. クラッシュ ⑩. ウォレスとグルミット/野菜畑で大ピンチ! ① 原作「The Life and Death of Peter Sellers」を読み、この稀代の喜劇役者のあまりの人非人ぶりに唖然となった者としては、この映画で描かれるセラーズは善人に見えて仕方なかった。 ② こんな映画がスゴイという人はF・W・ムルナウやフリッツ・ラングの作品を観ていないに違いない。最新映像テクノロジーの粋であるはずが、一九二〇年代のサイレント映画にイマジネーションで及ばないとは。 ③ 「ザ・ロック」「アルマゲドン」「パールハーバー」等、この監督の作品を面白いと思ったことは一度もなかったが、ここまで酷くはなかった…ような気がする(余談だが、この作品とキム・ギドクの「魚と寝る女」はチェコ語題が“Ostrov(島)”と同じなので、情報誌で見分ける際に困った)。 ④ ルワンダ虐殺について勉強している者には、この作品の甘さ、映画としての弛緩ぶりはちと困る。 ⑤以下は期待はずれ。 DVDは再見を中心に24本を観賞。初見のベストはぶっちぎりでイーストウッドの「トゥルー・クライム」。これは何度でも繰り返し観たい作品。あと「スター・トレック/ファースト・コンタクト」もよかった。
by yaliusat
| 2006-01-02 12:05
| 映画
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