3月24日(金曜日) 快晴 仕事を休み、朝から廣木隆一監督にプラハをご案内。 カレル橋 → Rudolfinum (芸術家の家=ドヴォルザーク・ホール) → 旧市街広場+天文時計 → Bontonland(CD屋) → ヴァーツラフ広場 → プラハ城+聖ヴィート大聖堂と、プラハの名所を一応押さえました。 天気は快晴。まだ空気は少し肌寒いためまるで秋のような清々しさで、観光にはもってこいの一日でした。聖ヴィート聖堂の中の美しさには廣木監督も感銘を受けていました。聖堂に入った時間帯がよかったのでしょう。ステンドグラスを通して射し込む太陽の光が絶妙で、柱に綺麗な模様を映していました。その美しさに一応デジカメを持ち歩いていたぼくは、まるで観光客のように何枚も写真を撮ってしまいました。 夢中になって写真を撮っていると警備の兄ちゃんが寄って来て、「写真撮影チケットを見せよ」と。えーっ、いつからそんなもん必要になったの? チェコ語で「我無知也。謝罪陳謝。撮影即停止」(← どんな言葉や)と謝ったら放免してくれましたけど。 夕方ホテルに戻り、廣木監督へのインタビューに厚かましくも同席させてもらいました。インタビュアーはラジオ・フリー・ヨーロッパの記者。ところがこの記者ロシア人で、彼が話すチェコ語の酷ぇーの。通訳のエリカさん(彼女はぼくもよく存じ上げている元日本人学校の先生だったKさんの娘さん)も質問が聞き取れず何度も聞きなおしてました。それに加えてツマラナイことばかり訊くので、横で聴いているだけでまるで拷問。こんなアホの相手をしなければいけない監督と通訳に心から同情しました。 インタビュー、夕食が終わると、今度は FEBIO FEST のアジア映画企画担当 イジー・フリーグル Jiri Fligl が監督ヘインタビュー。翌日の記者会見で配布する資料を作成するためです。まだ学生のフリーグルくんは事前の下調べを実に周到にやっており、日本のATG(アート・シアター・ギルド)のことまで知っているほど。(これを読んでいる皆さんでATGのことなんか知っている人いますか?) ですから質問を聴きながら最初のうちは感心していたのですが、「過ぎたるは及ばざるが如し」で、熱心さのあまりいつまでたってもインタビューが終わらない。午後8時半に始まり、11時で一旦休憩。その段階でぼくは深夜23時59分から上映の「Takeshis'」に行くため席を外しましたが、結局インタビューが終わったのは0時半ごろだったとか。「おまえは廣木監督の伝記でも書くつもりか!」って。 監督は時差ボケで眠いのと煙草が吸いたいのとで、かなりツラそうでした。監督によると、国際映画祭にゲストとして招待されると、いつもこんな感じでインタビューを幾つもこなさなければならないんですと。足代・宿代向こう持ちとはいえ、それも大変だなぁ。 「Takeshis'」は人気タレントビートたけしと芸能人志望の冴えない男北野武の姿を描いたインナー・スペース(内的宇宙)もの。一応北野武がビートたけしの過去の姿ではあるのですが、二人は時間のある一点で確かに出会っているので、映画の時制配列をモザイク状に組合わせた作品というだけでなく、パラレル的要素を持っていて、なかなか楽しめました。過去の北野武作品の名場面が再現されている辺りもニヤリとさせてくれます。 ただ、銃撃戦シーンが延々と続く辺りから若干退屈しました。もちろん銃撃戦は映画作家北野武にとって重要なモチーフなのだから外せないのでしょうけど。 映画で一番インパクトがあったのは、浜辺の波打ち際でサッカーボールを使い新体操の演技をする女、そしてそれを見ている北野武/ビートたけしという構図のショットでした。このイメージは素晴らしかったです。でもこれもちょっと長いか。 映画が終わると、深夜トラムで帰宅。アパート着午前3時。メールだけ確認し、3時半には寝ました。(3月26日 記)
by yaliusat
| 2006-03-27 08:36
| 映画
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